インプラントの10~50万の値段差は異常だろ!?インプラント費用の仕組みや相場を徹底解剖!

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投稿日時:2019年11月14日(2020年2月19日に更新されました)

歯を抜いた後の治療にインプラントと呼ばれるものがあります。

抜けた歯の代わりに金属の根っこを作る治療で、入れ歯やブリッジに比べてとてもよく噛める治療だそうです。

このインプラントがですね…

医院によって値段に差がありすぎるんですよぉ!

一番多いのは35~40万円くらいかなーという印象なんですが、安いところは10万円未満、高いところだと50万円を超えるようなものまであります。

同じ治療をしてもらうのに、

値段が5倍以上違うっておかしくないですか!?

1円玉にして積み重ねると10万円なら富士山てっぺんにも届かないのに、50万円だと成層圏にまで到達してしまうんですよ!!

料金の内訳を見るとアバットメントだのフィクスチャーだの訳の分からない言葉が書かれていて、僕たち患者サイドからすると全く何を言ってるか分からないw

値段が高額なだけに、

おいおい!絶対どっかぼったくろうとしてんだろ!

と妙な勘ぐりをせざるを得ないです。

そんなわけでですね、同じインプラントなのにどうしてこんな異常な値段差があるのか聞いてきましたよぉ!
(テンション高いな今回w)

中には

いや、え? それって明らかに騙す意志あるよね? 正気?

みたいな金額の書き方もあったので、ちょっとおかしなインプラントの値段表記についてご紹介したいと思います!

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今回の記事のチェックは金子一平先生にお願いしました

金子かねこ 一平いっぺい
資格 現在お勤めの医院
金子一平先生のページへ

どこの誰とも分からない僕が医療系のことについて書いても誰も信用できないと思うので、毎回テーマ毎にお詳しい先生に内容の確認をしていただくようにしています。

今回は、九州大学出身の金子一平先生にチェックをお願いしました。
現在は愛媛県松山市にある【カネコデンタルオフィス】にいらっしゃいます。

金子先生は日本口腔インプラント学会に所属しておられます。

お坊さんのような髪型をしていますが、本物のお坊さんです。 お坊さんであり、歯科医師です。 歯科医師であり、お坊さんです。

監修に関するおことわり

今回、先生に無理を言って金額に関する記事のチェックをお願いしました。

今回の記事の内容はあくまで僕の書きたかった内容であり、内容に関して金子先生の意志・意図は一切ありません。 内容が医学的に問題ないことを確認していただいただけです。

その点、きっちりとおことわりさせてください。

そもそもインプラント自体の値段差がある

家電でも車でもそうですが、同じ用途で使うにしてもメーカーによって値段が違います

インプラントでも同じことが言えます。 ブランド品は高く、そうでない場合はリーズナブル。

メーカーの違いによって、1本あたり20~40万円くらいの値段の幅ができるようです。 相場というにはあまりにも幅が大きいですが、このあたりの値段を相場と考えてください。 「車の値段の相場は?」っていうのと同じで、インプラントもインプラント自体の値段差が大きいんです。

気になるメーカーによる違いですが…

どのメーカーも全て等しく医療用の装置として認可を受けていて、安いインプラントだからダメというのはないようです。 高いものには長年運用されてきた実績などのプラスアルファのメリットがある。 それをどう評価するか、と言ったところでしょうか。

薬のジェネリックに近い感じかもしれません。

これはもう個々人の判断に任せるしかないでしょう。 車で言うと、軽自動車に乗るか、ベンツに乗るか、です。

ただ、ひとつだけ…。

マイナーメーカーインプラントのデメリット

あまりにも流通量の少ないメーカーを選択した場合、引っ越しした際に引っ越し先でメインテナンスできる歯科医院がひとつもない、という可能性があるようです。

インプラントは一生ものではないので、メインテナンスできる歯医者が近くにないとそれだけインプラントの寿命を縮めてしまいます。

引っ越しの多いお仕事をしている方や、引っ越す予定がある方は、気にかけた方がいいかもしれません。

骨を増やす手術代が含まれている場合がある

50万を超えるような高いインプラントのお話です。

インプラントってアゴの骨にネジを打ち込む治療なんですね。

こちらの写真でも歯ぐきに何か刺さっているのが分かると思います。

断面がどうなっているのか模式図にしてみましょう。

骨にネジががっつり刺さっているのが分かると思います。

つまり、十分な骨がないとインプラント治療ができないんです。

これはけっこう困った問題でして、今は歯を失う原因が虫歯より歯周病の方が多いんです。 歯周病は歯の周囲の骨を溶かしてしまうので、歯周病で歯を失った場合、インプラントできるほどの骨がないケースが多々あります。

他にも、歯が抜けたまま長期間放置していて、アゴの骨が痩せ細ってしまっているケースも。

インプラントしたいのに骨が足りない。

このような問題を解決するために、GBR法という治療があります。

骨増量(GBR)法とは

英語で「guided bone regeneration method」と言い、GBR法とも呼ばれています。

GBR法では、骨の不足している部分に人工骨の粉末を入れ、骨の再生を誘導します。 およそ6~10ヶ月ほどで骨が再生されます。

GBR法が含まれている場合には5~10万円ほど追加されます。 上の歯をインプラントにする際に“サイナスリフト”や“ソケットリフト”と呼ばれる治療を行うことがありますが、こちらも同じく骨を増やす治療です。

1本50万円前後やそれ以上の値段のインプラントにはこのGBRの値段が含まれている可能性があります。

値段だけ見て判断せずに、自分がどういう治療をしてもらっているのかをちゃんと確認しましょう。

ネジの部分だけの値段の場合がある!?

先ほどインプラントの模式図を出しましたが…

「インプラント1本の値段です!」と言われた場合、みなさんはどの部分の値段だとイメージしますか?

いや、もうこの質問をする時点でおかしな話なのですが、

当然、全部合わせて1本ですよね?

ところがこれには非常にやっかいな問題がありまして…

「インプラント」というのはネジの部分の名前

先ほどの模式図を専門用語で書くと次のようになります。

なんと、インプラントというのはネジの部分だけのことなんです!
(インプラント体をフィクスチャーと呼ぶ場合もあります)

つまり、専門的には“インプラント1本”は“ネジ1本”という意味なので

インプラント1本10万円です!

という宣伝文句を見て行ったのに、実際は、

インプラント“体”1本10万円です!

という意味の場合があってですね。
10万円でインプラント治療が受けられるつもりで来たのに、いざ治療してもらうと

手術代10万円追加します!
アバットメント代5万円追加します!
上部構造代10万円追加します!
総額35万円です!

というケースがあるということなんです。

いやいやw
待て待て待てwww

せこいだろこれはwwww

でも専門的に正しいなら、せこくはないのか……

え、どうなの……

せこくない……?

なぜこのようなすれ違いが生まれるのか

単に「インプラント」と言った場合、それが
「インプラント“治療全体”」を指すのか、
「インプラント“体だけ”」を表すのか、
どちらとも解釈できるんです。

「インプラント1本○○○円」が“治療全体”を表している場合には、治療の総額を表していて、メーカーによって20~40万円ほど。

インプラント“体だけ”を表している場合には、そりゃ10万円未満と書くこともできるってもんです。

これを上手に利用して宣伝すれば、他の歯医者に比べてめちゃくちゃ安く治療できると錯覚させることが出来ます。

で、実際に治療を始めると

いやー、ご存じなかったみたいですが、インプラントはこのネジの部分だけなんですよねー。
わかんないかなー、わかんないですよねー。
でもネジの値段が1本10万円なんですよー。
実際に治療するためには、追加で上部構造とアバットメントと手術代が必要なので40万円払ってねー!
もう歯抜いちゃったし治療するしかないよねー。
残念!

となるわけです。

僕たち素人からしたら「いや、こんなの明らかに騙そうとしてるでしょ!?」と思ってしまいますが、言葉の使い方としてはこちらの方が正しいと言えなくもない。

残念……

上部構造を除いた値段の場合もある

上部構造というのは歯になる部分のことです。

「インプラント1本○○○円!」と言った場合に、上部構造だけを抜いた価格表示の場合もあります。

実はこれはけっこう納得できる理由があってですね。 上部構造にはいくつか種類があって、僕たちが素材を選ばないといけないんですね。

料金が固定のアバットメント+インプラント体の値段を表示しておいて、患者が選ぶ上部構造については値段に含めない。

これはまぁアリかなと思います。 上部構造を勝手に決められても逆に困りますしね。

変に(上部構造が銀歯なら)インプラント1本○○○円!」とされても、これまた誤解を誘導する表記になってしまいます。

インプラントの上部構造の種類

  • ポーセレン(セラミックの一種)
  • ジルコニア(セラミックの一種)
  • ハイブリッドレジン(強化プラスチック)

などなど。

他にも、見た目がよくなるようにジルコニアの上にポーセレンを貼り付けたものや、やろうと思えば金歯でも銀歯でも選択できます。

取り扱っている素材は医院ごとに違うので、希望している素材がある場合は事前に確認しましょう!

誤解のないインプラント治療を受けるためには

インプラント治療を受けるにあたって、相場よりずいぶん安いなと思った場合には

安くてラッキー!

などと思わずに必ず自分で確認しましょう。

インプラント1本○○○円と書かれていますが、これは上部構造や手術代も全て合わせた値段ですか?

この値段でインプラント治療を最後までしてもらえるんですか?追加料金はないですか?

僕たちにできることは、ちゃんと自分で確認することです。 事前に必ず自分で確認しましょう!

【まとめ】値段ごとの目安と相場

インプラント1本40万円以上の場合

相場を考えると、ちょっと高めの値段設定です。

  • 骨を増やす手術(GBR)の料金が含まれているのか
  • 他の医院では受けられないような凄い治療を受けられるのか

このあたりを確認して、ご自身で納得できるのかどうかを事前に確認しましょう。

ベテランの先生や専門医の先生に治療してもらえるとなると、そこに価値が生まれますからね。

インプラント1本20~40万円の場合

20~40万円あたりがインプラントの相場です。 使用しているメーカーによって値段が違います。

  • 全てコミコミでこの値段なのか
  • 実際に治療を受けたら追加料金が発生したりしないのか

念のため、このあたりを確認しておくと、より安心して治療を受けられるでしょう。

インプラント1本20万円未満の場合

ちょっと安い値段です。

もしかするとあなたの認識と先生の認識が異なるかもしれません。

  • この治療費には上部構造や手術代は含まれているのか
  • 実際に治療を受けたら追加料金が発生したりしないのか

事前にこのあたりを確認しておいた方がよいと思います。

この値段だからといって必ずしも誤解させるような宣伝をしているとは限りません。 あなたの希望を言い、先生の意図を確認し、納得のできるインプラント治療を受けてください。

インプラントに限らず、高額な治療を受ける場合は、思った通りの金額で思った通りの治療が受けられるのかどうか、必ず自分でも確認する癖をつけましょう!

患者さんと先生、双方がしっかりと歩み寄ることでお互いが満足できる治療が行われるはずです。

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