今回の記事のチェックは松原麗先生にお願いしました
どこの誰とも分からない僕が医療系のことについて書いても誰も信用できないと思うので、毎回テーマ毎にお詳しい先生に内容の確認をしていただくようにしています。
今回は、日本大学出身の松原麗先生にチェックをお願いしました。
現在は熊本県玉名市にある【まつばら歯科口腔外科こども歯科】にいらっしゃいます。
今回初めて監修をお願いした松原先生です!
松原先生と言えば僕がいつも便利に使い倒している頼りまくっている松原良太先生がいますが、麗先生と良太先生はご夫婦です!
小児歯科の対象年齢に明確な規定はない
厚労省においても、日本小児歯科学会においても、「小児歯科は○歳から○歳まで!」という明確な規定はないそうです。
患者さんが小児歯科を受診し、小児歯科医が「小児歯科としての治療が必要」と判断すれば何歳でもOK。
実態としての小児歯科の対象年齢
これはねー…
ぶっちゃけ、医院によるそうです。
多いのは3歳くらいからで、上は中学生~高校生くらいでいつの間にか大人の歯科へ。
3歳からが多いのは3歳児検診の影響
3歳児検診とかの歯科検診の結果を見て、初めて来院されるケースがめちゃくちゃ多いそうです!
これは何故かというと、患者さんが歯医者を訪れるのは「歯医者さんが来てください」と言ったからではなくて、患者さんが
歯医者さん行かなきゃ!
と思って行くから。
お母さんが「子供を歯医者に連れて行かなきゃ!」と初めて思うのは、歯科検診で「虫歯になってますねー」と言われた時が多いようで、それが3歳児検診のある3歳頃。
歯科検診が何歳にあるかは自治体によるので、1歳半検診があるところは1歳半からの受診が多いそうな。
最近は虫歯だけじゃなく噛み合わせについて指摘を受けることも多いらしく、歯並びの異常を言われて慌てて歯医者さんへ…。
子供の歯並びについてはちょっと面白い話を仕入れているのでいずれやります。 そんなにすぐではないですが…。
矯正になるとお金がかかる
子供の歯並びの異常…矯正の前にやれることがあるらしい!
(構想段階)
あと、「小児歯科」と看板に書いてあっても「何歳児から診てくれるのか」は医院によって違います。
早いところは0歳児から受診可能です。
いつの間にか大人の歯科へ…?
小児歯科と大人歯科の明確な境界線はないんです。 小児歯科としての治療が必要でなくなった段階で大人歯科へ移ります。
ですが実態としては、多くの小児歯科が大人歯科にも対応しているため、小児歯科での治療の必要がなくなれば、先生方の方で適切に治療を切り替えてくれます。
転院とか紹介とかの手続きはほとんどない。
調べたところ、全国68,595件の歯医者のうち58%にあたる39,825件の歯医者が小児歯科をやっていて、さらにそのうち99%以上の39,614件が大人歯科にも対応していました。 小児歯科専門なのはたったの90件。
意外と少ない小児歯科
つまり、小児歯科でスタートすると99%以上の確率で大人歯科へスムーズに移行できます。 患者さんからすると、小児歯科が何歳までと考える必要はなさそうですね。
赤ちゃんは何歳から歯医者に通うべきか?
「先生の考え方によると思う」と断りが入りましたが、松原先生のご意見として頂戴してきました。
遅くとも1歳半までの間に一度歯医者さんへ行って欲しい
松原先生は二児のママなんですが、同じ子を持つ親としてぜひ聞いて欲しいと熱く語っていただきまして…。
すんごい面白い内容とボリュームになったので詳しくは次回に回しますが、とりあえず!
生後10~18カ月の間にぜひ一度歯医者さんへ行って、虫歯のチェックを受けて欲しいと伝言を預かってきました。
子供の歯の虫歯は進行が早く、特に神経まで達する虫歯は後から生えてくる大人の歯へ悪影響を及ぼすことがあるそうです! ぜひ早くから予防に努めてほしい!とのことでした。
1歳半までに歯医者さんへ行こう
0歳児からの虫歯予防
(構想段階)
(…子供の歯なんてどうせ生え替わるんだし放っておいてもいいんじゃないの)
はダメらしいです!
同じ感想を持った人にはこっち↓の記事だ!
軽率な発言してすいませんでした
「子供の歯の虫歯なんて放っておきゃいいでしょ」と言うと小児歯科の先生にめちゃくちゃ怒られた
(構想段階)
ただし歯医者は選ぶべし
「選ぶ」というと「小児歯科医としての技量」みたいに聞こえますが、それはまぁ僕らには分かんないことなので、小児歯科を選ぶ際の最低限の基準として、
おたくの小児歯科、何歳の子供から診ていただけますか?
ってのは事前に確認した方が良さそうです。
「小児」の定義が曖昧であることから、0歳からでも小児歯科だし、6歳からでも小児歯科です。 看板に「小児歯科」と出てるからと言って0歳児から診てくれるとは限りません。
0歳から診てくれるところは、僕の知る限りでもけっこう少ないです。
なぜなら低年齢であればあるほど、意思疎通が測りにくく、治療がしにくいから。
子供の予防や治療を希望されているお母さんは、行こうとしている歯医者さんが何歳児から診てくれるのか、これだけは最低限確認しておきましょう。
松原先生のところは0歳児からOKだそうです。
何歳まで小児歯科に通うべきか?
これは先ほどお話しした通り、99%以上の小児歯科が大人の歯科治療にも対応しているので、行けば先生方が適切な治療をしてくれます。 あまり考えなくて良さそう。
なので、一般的に「小児歯科の範囲」と考える年齢を教えていただきました。
14歳くらいまでが小児歯科
松原先生のところでは「子供の歯が残っているかどうか」で小児歯科かどうかを決めているそうです。
人間の歯の成長段階は次の4段階があります。
- 歯がない時期
- 子供の歯だけの時期
- 子供の歯と大人の歯の時期
- 大人の歯だけの時期
このうち、2と3が小児歯科の範疇です。 つまり、子供の歯が1本でも残っていれば小児歯科。
全ての歯が大人の歯に生え替わるのがだいたい14歳くらいだそうで、その頃に小児歯科は卒業。
特別なサポートを必要とする方
松原先生は「スペシャルニーズ」という言い方をしていましたが、特別なサポートを必要とする患者さんの場合は、小児歯科で対応を行っているそうです。
この場合は年齢は関係なく、サポートが必要である限りは小児歯科の方で対応しているとのことでした。
松原先生の医院では対応可能だそうですが、こちらは一般の小児歯科より受け入れ態勢が整っているところが少ないようなので、小児歯科以上に事前に確認が必要だと思います。
まとめ
- 0歳~14歳くらいまでが小児歯科
- 生後10~18カ月の間に一度歯医者さんに見せておくべし
- 小児歯科だからと言ってこの年齢の子供を必ず診れるわけじゃないので事前に確認すべし
- 全部大人の歯になったら小児歯科は卒業
以上!